Bluetoothコーデックに関連するQualcomm Snapdragon Soundとは何なのか調べてみた

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Qualcomm Snapdragon Soundとは

Qualcomm Snapdragon Sound(クアルコム スナップドラゴンサウンド)は、Bluetoothのトランスミッター(送信側)とレシーバー(受信側)の両方に、Qualcomm製のSnapdragon Sound対応チップが搭載されている場合にのみ使用できるBluetooth機能ということができます。

対応デバイスの組み合わせ

Snapdragon Soundは、Snapdragon Sound対応のAndroid端末Bluetoothイヤホンやヘッドホンなど、対応デバイス同士の組み合わせで使用することが主流です。

モバイルデバイスにおいて、Qualcomm製SoC(システムオンチップ)を搭載している端末が多いため、例えばSnapdragon Gen3などの機種が該当します。

ただし、Google Pixelや一部の中国製スマホにはQualcommのSoCが使われていないため、Snapdragon Sound対応外となる場合があります。

Snapdragon Soundの仕組み

Snapdragon Soundを利用するには、Bluetooth送信側と受信側の両方がSnapdragon Sound対応チップを搭載している必要があります。

つまり、スマホ側のBluetoothトランスミッターと、イヤホンやヘッドホン側のBluetoothレシーバーがどちらも対応している場合に限り、Snapdragon Soundによる高音質再生が可能です。

高速なデータ転送とロスレス圧縮

従来のオーディオ用Bluetoothコーデックでは、最大990kbpsのデータ転送が限界とされてきましたが、Snapdragon Soundではより入れー0とな1.1Mbpsの転送速度を実現しました。

これにより、CD音質(44.1kHz/16bit)の音源をロスレス圧縮かつ低遅延で伝送することが可能です。具体的には、CD音質の非圧縮データは1,411kbps(1.4Mbps)ですが、Snapdragon Soundはこれを1.1Mbpsにロスレス圧縮し、高音質を維持します。

低遅延での音楽再生やゲーム体験

Snapdragon Soundのもう一つの大きな特徴は、低遅延を実現したことです。従来のBluetoothイヤホンでは、音声の遅延が問題で、特にリアルタイム性が求められる音ゲーやFPSなどのゲームでは不向きとされていました。一般的には、100ms(0.1秒)以上、場合によっては1000ms程度の遅延が発生することもありました。

具体的には、SBCが200ms、LDACになると1000msにもなります。

しかし、Snapdragon Soundでは、遅延を40ms以下にまで短縮することが可能となりました。これにより、Bluetoothイヤホンでもリアルタイム性の必要なゲームで、ストレスなくプレイできる環境を提供しています。

Qualcomm Snapdragon Soundで使用できるBluetoothコーデック「aptX Adaptive」とは

aptX Adaptiveは正確にいえばコーデック名とは異なります。

環境に応じて、aptX、aptX HD、aptX Low Latency、aptX Losslessへ切替を可能にする機能(モード)ということが可能です。

CD音質相当で低遅延対応のあるaptX Low Latencyから、24bitハイレゾ相当だが低遅延対応はないaptX HDなどそれぞれに特性があります。

※各コーデックの詳細は以下記事をご参照ください。

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Bluetoothはどうしても電波干渉を受けやすく、高音質(高ビットレート)で利用すればその影響はより大きくなります。aptX Adaptiveはこうした利用環境に応じて、なるべく高音質なコーデックで利用できるよう最適化(自動切り替え)を行ってくれるものです。

Qualcomm Snapdragon Soundの「aptX Adaptive」と、そうでない「aptX Adaptive」の違い

aptX Adaptive自体は、Qualcomm製のチップが必須ではなく、Qualcommの規格に準拠したデバイスであれば利用可能です。

つまり、送信側や受信側のどちらか一方、または両方が必ずしもQualcomm製のチップである必要はありませんが、デバイスがaptX Adaptiveに対応している必要があります。

一方で、Snapdragon SoundはaptX Adaptiveと異なり、基本的にQualcomm製のチップセットが必須となります。

つまり、Snapdragon Soundを利用するためには、送信側(スマートフォンなど)と受信側(Bluetoothイヤホンやヘッドホンなど)の両方に、Qualcomm製のSnapdragon Sound対応チップが搭載されている必要があります。

具体的に言うと、Snapdragon SoundはQualcommが提供する高度なBluetoothオーディオ技術のセットであり、その中にaptX AdaptiveやaptX Voice、aptX Losslessなどが含まれています。これらの技術を最大限に活用するためには、対応デバイスがQualcommのSnapdragon Soundエコシステムに含まれていなければならないのです。

なぜQualcomm Snapdragon SoundではQualcomm製チップが必須なのか?

Snapdragon Soundは、Qualcomm独自の技術によって、Bluetoothの送信と受信を最適化するため、互換性や最大限の性能を発揮するためには、両方のデバイスがQualcomm製のチップセットを使用している必要があります。これは、Snapdragon Soundが高度な圧縮アルゴリズムや遅延低減技術を活用しているため、同一のチップセット同士でより効率的な通信が可能になるからです。

そのため、他社製のチップセットやBluetoothコーデックでは、Snapdragon Soundのメリットである高音質のロスレス再生低遅延をフルに活用することはできません。

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