アイリスオーヤマ「エアリーマットレス」など高反発樹脂マットレスのメリットとデメリット、そして耐久性を上げる方法
この記事では、高反発ベッドマットレス選び方から、買ってみないと分からない「エアリーマットレス」のメリットとデメリット、そして耐久性と長持ちさせる方法をレビューします。
持病のヘルニアと肩こり腰痛がひどく、自分に合ったベッドマットレスでなければすぐに身体のあちこちが悲鳴を上げるオニオン座管理人ですが、同世代の貴兄も同じ悩みを抱えてませんでしょうか。
良く言われる言葉ですが「睡眠は人生の時間の中で一番長い」「人生の3分の1は布団の中にいる」と言われています。一番長く時間を過ごすものなら多少のコストをかけるべきと頭では分かっていながら、「たかがベッドマットレスごときに高い金は払いたくない」とケチっていました。
しかし、ストレスMAXが続いて眠りは浅くなり、またストレスが溜まるという悪循環を繰り返している中、出張で泊まったアパホテルのベッドが快適すぎて目が覚めました。「やっぱり良いベッドマットレスを買おう!」そう決めて結局はアイリスオーヤマ「エアリーマットレス」を買い、今では大満足しています。
高反発樹脂マットレスは、ホームセンターの特売よりもネット通販の通常価格の方が安かった件
男性は固め、女性は柔らかめのベッドマットレスを好むと言われていますが、肩こりや腰痛をお持ちの方は固めがオススメとも言われています。ジジイが煎餅布団で寝ているのもこんな理由がありました。私もその通りで固めの布団やベッドマットレスでなければ身体がバキバキ痛くなる感じです。
引っ越すまでは畳に布団を敷いていたので、その後ベッドを買っても立派なベッドマットレスは使わず、使っていた布団の上に固めのウレタンマットレスを敷いて寝ていました。高級低反発ウレタンマットレスというとショップジャパン「トゥルースリーパー」が有名ですが、私には柔らかすぎて、沈み込みすぎてダメでした。なので敢えて安くて固めのウレタンマットレスを使っていました。
しかし全てのマットレスに共通しますが、数年使用すると反発しなくなり、特に腰やお尻のあたりが凹んだままになってしまう傾向があります。私の使っているものがまさにそうでした。もう寝心地悪いわ寝返り打つのに疲れるわで苦痛でした。そんななか、ホテルでまともなベッドで寝たらぐっすり快適に寝れて「マットレスって大事なんだなあ」と痛感したわけです。
ちょうどその頃にホームセンターへ別件で行った際、アイリスオーヤマ「エアリーマットレス」が数千円も特別値引きされていたのです。エアリーマットレスといえば、数多くあるエアウィーヴのパチもののなかで最も有名なヤツ。よく比較されてますよね。
実物に寝てみたらスゴく良くて、買う寸前までいったところで「これ、Amazonならいくらなんだろう?」と調べてみたら、ホームセンターの特売価格よりもAmazonの通常価格の方が安いのです。で、結論としてはアイリスオーヤマ「エアリーマットレス ハイグレード 9cmタイプ HG90」シングルサイズを購入しました。こちらです。
買った直後の写真を撮るのを忘れてしまったので、袋の写真だけですみません。(中身は廃棄予定のウレタンマットレスです)
ここからはこのエアリーマットレスを購入するにあたって調べた結果を共有したいと思います。
高反発樹脂マットレスの口コミから分かったメリットとデメリット
「分かった。もうAmazonで買うからもうちょっと調べよう」と落ち着いて調べた結果、分かったこと、知らなかったことがたくさんありました。
エアウィーブを代表格とする高反発樹脂マットレス(正式名称は知りませんが本稿ではこう呼びます)は、主にポリエチレンなどプラスチック樹脂製の極細繊維をくしゃくしゃに編み込んでクッション状にしたものが形成・充填されています。実際にエアウィーブも釣り糸を製造する機械(射出成型機)で作られていました。
その後、あらゆる企業から高反発樹脂マットレスの模倣品が販売されるようになり、Amazonでは無名の中華メーカーが超低価格で販売されて普及してきました。素材や編み方には当然ノウハウはあるでしょうけど、基本的な構造は簡単だからです。
今回、エアリーマットレスを購入するにあたり、ネット上の口コミも大変参考にさせて頂きました。もちろん体質に合う合わないは個人差がありますが、高反発樹脂マットレスの口コミからメリットとデメリットをまとめます。
ネット上の口コミやレビューコメントを調べまくった結果、メリットとデメリットは以下のようにまとめることができました。
高反発樹脂マットレスのメリット
1.適度な硬さはありながら体型にフィットして沈むので、肩こりや腰痛、頸椎の痛みが和らいできた。
2.寝返りもしやすく熟睡できるようになった。
3.通気性が良いので夏は涼しく、冬も蒸れにくい。
4.軽いので押し入れへの上げ下ろしが楽である。
5.水洗いができるタイプがある。高反発樹脂マットレスのデメリット
1.耐久性に当たり外れがある。
2.樹脂の匂いが気になることがある。
3.一般的な布団・ウレタンマットレスよりも高価である。
ここから詳しく見ていきます。
高反発樹脂マットレスのメリットとデメリット
高反発樹脂マットレスのメリットについて掘り下げてみる
1.適度な硬さはありながら体型にフィットして沈むので、肩こりや腰痛、頸椎の痛みが和らいできた。
スプリングベッドの「反発」や布団の充填と柔らかさに支配されるのではなく、樹脂繊維が空気を包み込むように絡み合っていて、重いところはスポット的に沈み込み、それ以外は均一な反発力を生む体圧分散が実現できることから、従来の綿やウレタンとは異なった寝心地が得られるのでしょう。実は筆者も腰痛がほぼなくなって感動してます。
2.寝返りもしやすく熟睡できるようになった。
前項と理由は同様でしょうけど、樹脂の材質により「しなやかに固い」ということから、従来の綿やウレタンのように一辺倒に身体が沈み込むことなく寝返りする際に体力を使わないことが要因でしょう。
3.通気性が良いので夏は涼しく、冬も蒸れにくい。
構造上、体積の多くは空気なので通気性は良いのはすぐ想像が付きます。寝ているときの汗だけでなく、床の結露についても通気性が良いのでカビにくくなっています。うちのウレタンマットレスは床の結露でカビてしまいましたが、高反発樹脂マットレスならそのようなことはほぼありません。
ただし冬は寒いとならないよう、布団袋に工夫が施されていて片面は普通のメッシュ、もう片面はベット敷きシーツのように厚めになっていて、季節によって裏返すことで快適に使えるようにされている商品もあります。
たまに「通気性が良すぎて冬は寒い」という書き込みがありますが、それは中身がスカスカすぎる粗悪品か、シーツの選び方が間違っているのではないかと思います。羽毛布団は夏は涼しく冬は暖かいと言われますが、体熱で温められた空気が蓄積されれば寒いはずはありません。冬はマットレスを大きく包み込むようなシーツを使うといいと思います。
4.軽いので押し入れへの上げ下ろしが楽である。
これも構造上、容易に想像できると思います。綿布団やスプリングマットレスと比べたらとにかく軽い。ローテーションやシーツ交換も非常に楽です。注意点としては、三つ折りに出来ないタイプを購入してしまうと、片付けるにはロール状に巻くしかないので、収納しにくいです。ベッドでしきっぱなしの方はともかく、収納が予想できる場合は三つ折りタイプを買うようにしましょう。
5.水洗いができるタイプがある。
素材が樹脂なので、きちんと乾かせれば洗っても大丈夫とする商品が多数あります。洗い方や乾燥方法、洗ってもいいかどうかなどはそれぞれ説明書などの確認が必要です。
高反発樹脂マットレスのデメリット・弱点と対処方法
1.耐久性はけして良くはなく、製品自体にも当たり外れがある。
高反発樹脂マットレスの構造上、同じ箇所に強い過重がかかると樹脂繊維が少しずつ切れてしまい反発力を失います。したがって高反発樹脂マットレスもウレタンマットレスと同様に寿命があります。もちろんスプリング式のベッドマットレスにも寿命がありますが、スポット的な加重に対して柔軟に対応出来る高反発樹脂マットレスだからこそ特徴があります。
高反発樹脂マットレスの耐久性が落ちる原因は大きく3つあります。一つ目は樹脂繊維の素材自体の耐久性です。固め柔らかめに関わらず繊維の材質に依存します。二つ目は繊維の編み方。三つ目は使用方法です。
材質と編み方については、そのマットレスの品質や価格に左右されますので私たちにはどうにもなりません。良い素材を使用している製品、口コミを見てハズレの少ない製品を選ぶほかありません。
使用方法についてはやりようがあります。まず高反発樹脂マットレスの上を歩いたりしてはダメです。たまにならいいけどいつもはダメ。足裏の狭い面積に全体重がかかりますので、高反発樹脂マットレスの構造上、ダメージになりかねないからです。また他のマットレスにも言えることですが、肩とお尻の部分は特に重量がかかるので、そのあたりから劣化していきます。ですから、定期的に裏表上下を変えてローテーションしていくことで同じ箇所への過重が何ヶ月もかかり続けることをさけ、マットレスを長持ちさせることが可能です。
2.樹脂の匂いが気になることがある。
主にポリエチレン樹脂を使用していることから、プラスチック臭い製品があります。よほどハズレを引いてしまうと暫く臭いますが、たいていは使用する前にパッケージ袋から出して1,2日程度も放置すれば大丈夫です。これはウレタンマットレスでも同様のことが言えます(ウレタンの方が酷い説が有力)。ちなみに私が買った高反発樹脂マットレスは袋から開けてすぐ使っても問題はありませんでした。
3.一般的な布団やウレタンマットレスよりも高価である。
高級品は除き、ホームセンターの売れ筋商品が展示されているところを見ると、敷き布団やウレタンマットレスよりも高反発樹脂マットレスは高いです。綿の敷き布団やウレタンマットレスは1万円弱なのに対して、高反発樹脂マットレスはどんな安いものでも2万円位からとなります。
高反発樹脂マットレスの選び方、そしてエアリーマットレスを買った理由の総括
以上のメリット・デメリット・弱点と対処方法などから導ける高反発樹脂マットレスの選び方をまとめます。筆者がアイリスオーヤマ「エアリーマットレス HG90」シングルサイズを購入した理由も総括します。
まず、耐久性です。長く使える高反発樹脂マットレスはどれか。
高反発樹脂マットレスは、他のマットレスと同様に10年20年使えるものではありません。体重のかかる場所は劣化して反発力を失います。快適に使いたければ3〜5年で買い換えるという前提になります。であれば、寝心地が良く、耐久性も高いとされている「厚めのタイプ」が選べることが大切です。厚めだとふわふわし過ぎるんじゃないかと思うかも知れませんがそうでもなく、また後述するベット敷きでいくらでも調整が可能です。
高反発樹脂マットレスでは、厚さが標準と厚めの2通り売られていることが多いのですが、値段は倍近く違うことがあります。なので、厚めでも予算内であること、そもそも厚めタイプが存在することが大きな選択基準となりました。
ちなみに、さらに耐久性や寿命を良くするなら、ベッド敷きを敷いてピンポイントに体重がかからないようにします。ただしベッド敷きを敷くと多少寝心地に影響がありますので実際に試して判断するしかありません。実際に筆者は近所のスーパーでベット敷きを敷いて使用しています。
次に、寝心地です。ぐっすり眠れる高反発樹脂マットレスはどれか。
寝心地の良さについては個人差が大きいのですが、まずは固さから。マットレスには固さの値を示す「ニュートン数(N)」があります。一般的に110N以上は固め、75未満は柔らかめとされています。ただし、ニュートン数を公開しているマットレスは多くないし、実はあまり参考にはならないという声もあります。しかし「固め」「普通」「柔らかめ」と表示されていることもあるので、お好みの固さを選ぶようにします。
体感温度の調整については、裏表でメッシュと布生地が選べるタイプだと、微妙な気温変化の際に対応がしやすいのでオススメです。
あと洗えるタイプがいいですね。もともとダニのわきにくい素材ではありますが、やはり長く使っていると気になるモノです。速乾性の良い素材を使用しているタイプがオススメです。
最後は三つ折りタイプが選べること。繰り返します、三つ折りタイプがオススメです。基本的にどれも軽量なのですが、折り目がないタイプだと片付けるのに手間がかかるからです。三つ折りタイプだと自立しやすいので便利です。
さらに三つ折りタイプの場合、各パーツを入れ替えるローテーションが可能になり、ヘタりやすい真ん中のパーツを足のパーツと交換すれば、三つ折りではないマットレスと比べて3倍近く長く使えることになります。
以上より、筆者がアイリスオーヤマ「エアリーマットレス HG90」を選んだ理由を統括すると次の通りとなります。
厚めのバージョンがあるか → 合格
通常の5cmより厚い、9cmと12cmが選べる。さらに東洋紡の特殊素材エアロキューブを使用しているので信頼性も○
固さが選べるか → 不合格?
選べないが、実際に寝て試せたので無問題。感覚的には普通と固めの中間で、沈み込まない感じです。
体感温度の調整 → 合格
裏表でメッシュと布生地を使用。
洗えるかどうか → 合格
カバーも中身も洗える。エアロキューブは速乾性の高いらしい。
三つ折りかどうか → 合格
三つ折り。畳めるし、パーツをローテーションして長く使える。
これでエアウィーヴの半額程度以下なので、「やっぱ買うしかない!」となりました。貴方の場合はどうでしょうか。
まとめ
劣化したウレタンマットレスから、高反発樹脂マットレスへ乗り換えました。諸々検討した結果、アイリスオーヤマ「エアリーマットレス HG90」を購入しました。
購入にあたっては、ネット上の口コミやメーカーのホームページを参考にしてみましたが、「耐久性」「寝心地」「利便性」の3点を重視しました。
筆者はメーカーの回し者ではありませんが、総合判断ではアイリスオーヤマ「エアリーマットレス HG90」が3つの要素を全てクリアするものでありました。お金があればエアウィーヴを買いたいところですが、その半額程度で済みました。
妻のウレタンマットレスもそろそろ買い換え時期なので、今度はAmazonあたりでさらに安い高反発樹脂マットレスを購入しまして、またレポートしたいと思います。
それでは本日ご紹介したアイテムをふり返ります。今回私が選び、買って良かったと思ったのが、アイリスオーヤマ「エアリーマットレス HG90」シングルサイズです。寝心地が良いだけでなく「厚め」「三つ折り」「全部洗える」ことが耐久性や衛生面でも大変有利です。
とりあえず、エアリーマットレスと同じ素材を使った枕で試してみたいという方はこちら。高さが3タイプ選べます。
そして、そのうち買ってみたいエアウィーヴの「厚め」「三つ折り」がこちら。たぶんエアリーマットレスをめっちゃ意識した戦略モデルなので、価格も不自然に安くてお買い得。予算が許せば結構オススメです。
以上、ブログ「オニオン座」がお届けしました。最後までご覧下さり誠にありがとうございました。